スマイルプリキュア! 第48話(最終回) 『光輝く未来へ!届け!最高のスマイル!!』

とうとう、最終回を迎えた「スマイル・プリキュア」
時折、「過去シリーズのエピソードまんまでないかい!!」という意見も見られた本シリーズですが、年明けからの決戦では、取りこぼしが無いように、と言わんばかりに、過去シリーズでの印象的だった展開が続きました。

続くのはいいけど、年明けからの最終章は、詰め込みすぎて、それぞれの描写がおざなりになってた感がありますが(^^;)。

特にバッドエンド・プリキュアがもったいない…。最終回が映画DX3まんまでしたが、バッドエンド・プリキュアあの場面まで生き残ってたら、

「もしも、ダークヒロインがDX3の場にいたら?」というIFになって良かったのに。

シリーズディレクターの大塚隆史さんは本シリーズをして、「いつ見始めても面白い、かつてのTV漫画のような作品」を
目指していると、雑誌のインタビューで答えていました。
また、子供たちにとって楽しめることを最優先に、過去のプリキュアと同一エピソードになる事も厭わない。

なにより、エンターテイメントであること。
そういうコンセプトは大好きですし、ほぼそれは達成できていたと思います。
最終章の詰め込みすぎには疑問ですが、毎週、夢中(笑)で見てましたし。

が、他社キッズ向けアニメ番組を見るにつけ、「毎週楽しい」と、「全体的なストーリー性」または「シリーズを通してのキャラの人格形成」は、果たしてトレードオフになる物だろうか?とも思います。

第40話 「熱血!あかねの宝さがし人生!!」で、あかねが「自分にとって大事なことってなんだろう」と今更言い出した時、脳裏に、バクマンの七峰 透がよぎりました(^^;)。

いずれにしろ、スマイル・プリキュアはかなり尖ったコンセプトで作られた事は間違いないです。
結果、スマイル・プリキュアは独特な番組になりました。
見た目から、プリキュア5に似ている、とも言われますが、どっちかというと、「仮面ライダー・ディケイド」みたいな作品になったと思います。

ディケイドを見てない人のために軽く触れておくと、

平成ライダー10周年作で、それまでの平成ライダーをパラレルワールドの扱いにして、ディケイドは各ライダーの世界を渡りあるくんですね。
渡り歩く先では、だいたい、過去のTVシリーズの1話と最終回を繋げたような話をしつつ、当時の裏設定や実現できなかった事を映像化して受けてた
んですね。
で、過去の平成ライダーはオリジナルキャストでは無いんですが、名前や役どころが異なっていたりする。さらに、同じライダーでもディケイド版と、
オリジナルキャスト版が同時に存在したり・・・・とメタなお話をしていた訳ですが。

なんでこんな企画ができたかと言うと、当時、売り上げ的にも平成仮面ライダーは下降線だったんですが、その原因を「仮面ライダーが放送されてない期間に子供だった人が親になったため、“ライダーを見る習慣がないから子供も見ない”となったのでないか」と判断した人がいたからなんですね。
で、そういう人を巻き込むためにカタログ的な作品が必要だ、と。

それを踏まえてみると、スマイル・プリキュア。

「単発的なエピソードで、いつ見始めても楽しい」
「面白くなりさえすれば(女児向けに、ですが)、過去シリーズのエピソードも取り込む」
というお話作りは、結果的に(?)、ディケイドという「カタログ的作品」と同じような効果を発揮したと思います。

個人的には、劇場版「絵本の中はみんなチグハグ!」がやたらとディケイドっぽかったのは偶然でないと思っています。
あれはニコちゃんが「ディケイド=司」で、みゆきが「ディケイド版クウガ=小野寺ユウスケ」に見えてしまいましたからねー。
で、みゆき達が小野寺ユウスケよろしく、絵本の世界の主人公に成り代わり、元の主人公たちはヤサグレている、という。

もちろん、スマイル・プリキュアは、シリーズを通しての旅はしないですし、過去のプリキュアが出てくるわけでもありませんが。
単発で過去シリーズの代表的なエピソードを連ねる、という意味で。

※念のため書いておくと、どちらにもオリジナルエピソードがありますけどね(^^;)

まあ、その効果が出たのは、私含む、いわゆる大友世代ですけどねww
スマイルが過去に例を見ないほど大人のファン向けの商品が出たり、それがまた売り切れたり、イベントがやたらと盛況だったのは、そう作用があったんじゃないかな、と思います。

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